Vol 4:「黒ねこサンゴロウ1 旅のはじまり」
黒ねこサンゴロウ 1 旅のはじまり | |
竹下文子作・鈴木まもる絵 出版社 偕成社 発売日 1994.07 価格?? ¥ 1,050(¥ 1,000) ISBN?? 4035282103 bk1で詳しく見る?? |
絵本が続いたので、今回は読み物を紹介します。
夏休みに、田舎のおじいちゃんちや、ちょっと離れた親戚の家へ遊びに行く人もいるでしょう。
家族一緒に車で? ひょっとしたら独りで飛行機に乗って?
この本の主人公ケンは小学生(3・4年生くらいのようです)。
春休みにたった一人で特急電車に乗ってでかけることになりました。
ちょっとドキドキの一人旅です。
そんなケンの隣の席に座ったのは、なんとネコでした。
「ひとりかい?」と、ネコ(!)に話しかけられるところから、ケンの冒険が始まります。
黒ネコのサンゴロウと、宝の地図を持って、宝探しをすることになったケン。
一体どんな出来事が待っているのでしょう?
小学生になって、自分で絵本が読めるようになった子どもは、次に「字が多い・絵本じゃない本」を読みたがります。
と言っても、自分ではなかなか読めないので、往々にして大人が読んであげることになります。
そんな「絵本を卒業したい年ごろ」の小学2・3年生にお薦めなのが、「黒ねこサンゴロウ」シリーズです。
とても面白くて、独特の雰囲気と美学のある物語です。
黒ネコのサンゴロウが猫なのにすごくかっこよくて、大人もファンになること請け合いです。
毎日、一・二章ずつ、寝る前などに読むと、親子でワクワク楽しめますよ。
我が家では、親も続きが気になって、二章の約束が、つい三章・四章と読んでしまいました。
挿し絵も雰囲気たっぷりで、サンゴロウがかっこいい!
一度大人に読んでもらった後、3・4年生になったら、今度は一人で読めます。
絵本じゃない「字の本」を一人で読んで面白かった、という体験は、きっと子どもを次の読書へ導いてくれることでしょう。
などという、大人のシタゴコロを抜きにしても、素敵な物語です。
「黒ねこサンゴロウ」シリーズは、「2 キララの海へ」「3 やまねこの島」「4 黒い海賊船」「5 霧の灯台」と続き、続刊として「黒ねこサンゴロウ旅のつづき」も5冊出ています。作者の最新シリーズ「ドルフィン・エクスプレス」にも、サンゴロウはわき役として登場します。(相変わらず、渋くてイイ男でした♪)
DATA:一冊普通に黙読すると、30〜60分で読める本です。音読の場合、1章分がおよそ10〜15分くらい(絵本1冊程度)です。