「よるくまクリスマスのまえのよる」 酒井駒子作 白泉社

よるくまクリスマスのまえのよる
酒井 駒子著
白泉社 (2000.10)
通常24時間以内に発送します。


 なんと、10ヶ月ぶりの更新です。「継続」の難しさ、自分の力不足を痛感しております。三歩進んで二歩下がりながらも、少しずつ進んでいきたいと思います。改めまして、どうぞよろしくお願いします。


 さて、この本は、読んでもらう子どもより先に、読んであげる親の方が好きになる絵本かもしれません。子どもにはサンタさんが来てくれるクリスマスだから、大人にはせめて絵本をご紹介。


 クリスマスのまえの夜、「ぼく」のところに友達の「よるくま」がやってきます。サンタさんを知らない、というよるくまに、「ぼくがサンタさんしてあげる」と言って優しくしてあげるぼく。なんていい子なんでしょ。小さい子に優しくしてあげれるのは、自分がしっかり愛されているから。よるくまとの冒険の後、ぼくは大好きなお母さんのところへ帰って行きます。


 よるくまやぼくが安心してほこほこと愛されている様子を見るとほっとします。と同時に、大人のわたしも時にはこんなふうに無条件で「よしよし」してもらいたいなあ、と思うのです。子育てって、楽しいこともたくさんあって大変なこともたくさんあって、総合的にはとても素敵な体験だと思いますが、疲れて元気のない時は結構しんどい。ママだって泣きたい時もある。よしよしして欲しい時もある。けれども総じて日本の夫族は「家族の中で一番おっきな息子」だったりして、「よしよし」能力はあまりあてになりません。


 なんて言っていてもしかたないので、「わたしもよしよしして欲しいの」とダーリンに上手に伝えて動かすスキルあれこれを磨きましょう。愚痴をこぼし合ったり元気を分け合ったりできる友達を作りましょう。そうこうしているうちに、小さくて手がかかって守ってあげなくてはならない存在のはずだった我が子が、「ママ、いいコいいコ」と頭をなでなでしてくれるように! 子どもって愛の達人ですね。


 夜も更けて参りました。楽しいクリスマスと良いお年を!